どうもうぃるきんですこんばんは。
4章後編地道に進んでおります。今回は4章のバディ・オステオンについて話さそうかな〜と思います。
オステオンさんについては本編を見ていただければ一番早いのですが、簡単に説明すると村の禁忌を破って弾きものにされた狩人の青年です。4章は彼とブラッドが出会う話なんです
それなりにRPGのような流れになっているので読んでほしい。以下最新話ネタバレありの話。
村で長老からブラッドは弱点を聞くものの。
オステオンは弱点の光についてや夜になれば強くなることは村人には聞いてません。なぜなら、村での扱いもあるし、貧しくなっていく村から人数減らしのために討伐に出されているからです。
よって、ほぼ負け戦を仕掛けられたに近いんじゃないかなぁと思ってますし、本人は狩りに行く気でも村人からすれば殺しに行かせたに近い。
妹のイリナは村でもそれなりに上手くやってるようですが、実はブラッドに見せた涙の理由は村人の話が耳に入ってきてるのではないかと思ってます。
五感に視覚が入ってきても聴覚は衰えていなくて。兄の扱いや村人の様子でオステオンが狩りに行ったのもなんとなくわかっていて涙したんじゃないかな。それを見てブラッドも尚更、この兄妹の助けになりたいと思ったはずです。
女王に戦いを挑んだオステオンも、描写は端折ってますが、昼間から戦ってるような口ぶりです。早くに周辺の地形を覚えて罠を張って、夜が長いアヴェスニーで強くなった女王と戦う羽目になる。
光を失った獣は激昂するだろう、というのは獣というのも魔物は人の姿をしていても所詮獣だし、夜光虫の光を失った村ともかけてます。村人も激昂したはず。だが容赦はしない、と言ってるのはやはりオステオンは自分たちを守るという意識があるから。少なからず、妹のいる村のためにも命を賭けて動いてますし。
しかし夜になれば、強く(早く)なるということも自身で身をもって知ってしまうというか。悲しいかな、絶体絶命のピンチです。
狩人の勘で戦っても狩られることがわかってしまい、自ら孤独に戦うことを選んだオステオンは死ぬ覚悟をします。
ちなみに、サイトでのこの回のタイトルは「月の女神への祈り」です。
これは、アヴェスニーが月の女神を信仰しているから、という理由もですが、生で月が見える=祈れるとも取れるようにしています。
祈りと言うより希望を願うだけ、と作中では言ってる通り、のちに続く死にたくない、月を見ていたいというのはただの現実逃避のような願いかもしれませんが。
そういう弱さが見えるというか、かっこいいと言うよりかっこ悪くて泥臭くて。あれだけブラッドの誘いを断って最後、死にたくないって言っちゃう。月を見ていたい、盲目だった妹の大変さを知ってるからこそ、目が見えていたいと願ってしまう弱さを表現したくて。
呪いだって布をして人や妹に自分の目すら見てもらえないし、きっと孤独を感じながら願ったのだろうと思う。
妹の目に光を与えた代わりに村の光を奪って、女王の光を奪って、やがて自身の瞳の光すらも奪われ捧げる覚悟と恐怖がないまぜになるそんな心境と状況の皮肉
綺麗だし、怖いなぁ。ってセリフは死にたくない、月を見ていたいにかかってるのですが。
(月が)綺麗=漱石的に愛してるを妹に呟いてる (死ぬのがでも)怖いなぁ
(月が)綺麗=最後に見える女神の景色 (村ハブにされたのを思い出して今度こそ一人になるのが)怖いなぁ
の意味を含んでる気がしてます作者。月女神なので母性的愛というかそういった類の印象を与えれたらいいな。
オステオンがどうなるかは次回以降わかります。
めちゃくちゃオステオンに感情移入しちゃいましたが、こう言った心境で作者は書いていました。これが正解と思わず、様々な感想を胸に抱いて読んでほしいと思ってます。あわよくば、4章の感想をくれても良いのだぞ!